アコギな雑感

麺とアコギをこよなく愛するデザイナーのブログ

そして僕は途方に暮れる

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たった一つだけ好きな楽曲を挙げろと言われたら、
あなたは何を選びますか?

僕は迷わず、大沢誉志幸『そして僕は途方に暮れる』を選びます。

アコギな日々を送る以前、僕はどちらかというと
打ち込み系の音楽が好きでした。傾倒というほどではありません。
好きだったんです。

たぶん、人には生まれ持った「気持ちいいリズム」ってのがあると思うんです。
僕はアップテンポのリズムは苦手で、緩やかなリズムが性に合ってます。
ですから、ヒップホップやラップが席巻している今の状況は、「気持ちよくなれない」のです。
打ち込み系もアップテンポが主流だった当時、くだんの『そして~』は
ある意味で衝撃でした。

高校2年生だったと思います。日清カップラーメンのCMソングとして
軽くノックアウトされた僕は、LPを購入。
毎日毎日聞き続けて、別バージョンのEPが発売されれば、それまた購入。
ほぼ、1年間毎日聞いてた。バカ、っていうか猿。
大学受験で上京したときには、秋葉原でCDデッキとCDを合わせて購入。

妹のピアノで同じリズムを毎日のように、呪いの呪文のように弾き続けたものだから、
同居していた婆ちゃんが、ぼけてしまう始末。婆ちゃん、ごめんよ。

婆ちゃんを軽く痴呆にさせるほどのミュージック。
ミニマム・ミュージックってすごいのね。
タタンタタタタンって同じリズム、ルーチンするコード進行に
主旋律とサブメロが被さって構成される。そおね、お経と同じだな、たしかに。

そのうえ、曲が終わってもあとをひくというか、まだ続く余韻。
ブルースのコード進行しかり、ビートルズのLet it beしかり。

僕は、まだこの曲の呪文から逃れられないのでした。