アコギな雑感

麺とアコギをこよなく愛するデザイナーのブログ

2006-04-01から1ヶ月間の記事一覧

Taylor型

Gibsonの旧Jumbo型に影響を受けたとおもわれるのが、 Taylorのピックガードです。 写真左からK-20,510,615で全て80年代のもの。 ちょっと「オバケのQ太郎」ちっくです。 ブリッジ右に逃げていく曲線が、ひょろりん、と絶妙(微妙?)なエッジ。 あんまり好…

アコギ恐怖奇譚

ええ~今日は、アコギやってて怖かった体験談をひとつ。 今から20年も前の話。 大学の学園祭でラーメン屋をやるのが恒例だったのですが、 そのテント前の路上で、師匠と弾き語りをしました。 そこへ二人の外国人、たぶんフランスか米国の人がやってきて、 セ…

旧Jumbo型

派手なピックガードが印象的なGibson。 そのルーツ的デザインがこのかたちです。 比較的小さいし、とくに図案が施されているわけではありません。 でも、Gibsonらしい主張が感じられるデザインですね。 ● 写真左は現行機種BLUES KING。 1932~45年の間に製造…

ハンドメイドの境界vol.4

個人製作家ギターのブームは、メーカー製品一辺倒だった ギター業界に新たな可能性を感じさせます。 特に国内の個人製作家にスポットが当てられたことは、 喜ぶべきことだと思います。 しかし、です。 受注が増えることで、行き場を見失いそうになっているル…

Guild型

MartinやGibsonの強烈な個性に押され気味ではありますが、 Guildのピックガードも充分個性的です。 系統としてはGibson J200のラージピックガードに近いですね。 けれども、ツノがなく、ゆるやかな曲線だけで構成された形状です。 どうしてこういう形になっ…

DOVE系

J-200系のラージ・ピックガードも衝撃的ですが、 DOVE系はさらに上をゆく衝撃度です。 基本的には、Martin Dサイズと同型のスクエア・ショルダーに 付けられるピックガード。 もうなんだか、でっかい南方のコウモリが引っ付いてるくらいの勢い。 きっとデザ…

ハンドメイドの境界vol.3

制作者がどこまで制作物と関わり、決定権をもっているか。 「ハンドメイド」や「手工的」といった言葉が、一人歩きしている現在、 僕たちはそのメリットは何か、デメリットは何かを知る必要がある、 と思うのです。 ● 個人製作家のギターの場合、多くは受注…

J-200系

ピックガードの好みを綴る第2弾。 今日はギブソンの「ラージピックガード」です。 ティアドロップに慣れていると、派手でデカイですね。 僕は当初、これが全く好きになれなかった。 トップを十分にガードしてくれますが、反面、ここまで振動体を おおちゃっ…

ハンドメイドの境界vol.2

一品制作を前提とする「工芸」、大量生産を前提とする「デザイン」。 もう少し、このお話を続けましょう。 ● 工芸的なものづくりの場合、中心となる制作者が 「素材」と対しながら製作を進めます。 ギターの場合、素材は「木材」です。 同じ名称の素材でも、…

ハンドメイドの境界vol.1

このところ、アコギの世界は個人製作家ブームであります。 ルシアーモノの高額なギターが、ぐんぐん市場を広げてます。 それにともなって「ハンドメイド」を売りにするメーカーも出てきました。 ハンドメイドって、なんだ? ● モノを造り出す過程で「道具」…

ティアドロップ型

音も形も好みなのに、ピックガードだけ気にいらねぇ ということもママありまして。 僕的ピックガード観を「ワガママ」に書いてみます。 ● まずは、ピックガード・デザインの王道、 ティアドロップ型です。 涙型、ん~~なんとも物憂げな響き。 Martinのコピ…

古いモノは高いのか?vol.3

特殊な仕様でない限り、70年以降のギターは古くなれば安くなる。 売ることを考えている方にとっては残念なことです。 購入する方にとっては、このあたりに秘策がありそうですよ。 ● 例えば、50~60年代製造でも、市場が確立していないギターなら、 狙い目に…

古いモノは高いのか?vol.2

Martinの市場は特殊な部類です。 別格扱いのマーチンでも、1970年以降に製造されたものは 価格が下降していくのがおわかりかと思います。 80年代後半にオールド&ヴィンテージ市場が 日本でも確立したGibsonも同様です。 ● Martinの新品に対して、 「今は新…

古いモノは高いのか?vol.1

高額ギターの王道といえば、Martinですね。 なぜ、マーチンかと申しますと、新品にせよ、 オールド&ヴィンテージにせよ、 アコギの市場が最も早くから確立されているからです。 「古いギターは、値打ちがある(に違いない)」と 誤解されている方も多いので…

オークションのギターvol.6

昨今のオークションで気に入らないのは、 猫も杓子も「ノークレーム&ノーリターン」と 書き込んでいることです。 常識的に考えて、数千円から数万円のギターなら お互いに同意していればアリだと思います。 しかし、20万超え、なかには40万を超えるような …

熱中時代と僕

僕にとってのギターの原点って、なんだったろう? 中学校の音楽の授業が一つやろうね。(ギター遍歴第1話参照) でも、その前に「ギターって、かっこええ」いうのがあったんです。 今から27年ほど前に日本テレビ系列で放映された怪物番組「熱中時代」。 水…

ギターの匂い

人間の五感というのは、人によって感度がマチマチ。 僕は「視覚」重視の人間です。お仕事柄、トレーニングしたこ とも原因でしょうが、根っから視覚情報を気にするタイプの人 間なのだと思います。 食べ物を前にすると、指で押して確認したくなる人は、間違…

オークションのギターvol.5

マイナス面ばかりもアレなんで、プラス面を一つ。 これまでの記事からお分かりのように、 1)現行機種でのメリットは少ないこと 2)業者の物件は避けた方がよいこと を総合すると、個人出品の旧機種(ユーズド&オールド)には、 メリットがありそうです。…

オークションのギターvol.4

それにしても、いつからオークションが業者だらけになったのか。 手数料が必要なかった頃、「業者は出て行け」的な雰囲気があって、 業者は個人のフリをして出品するような状況でした。 手数料によって、業者は堂々と出品するようになったのです。 ● それは…

オークションのギターvol.3

「ええっとぉ、そんな好物件ないんですけど…」 でしょ? だから現行機種の中古物件をオークションで 手に入れるメリットは少ない、と僕は考えているわけです。 新品のギターは、売られた時点で価値が暴落しています。 購入価格を維持、または値上がりするギ…

オークションのギターvol.2

そもそも、オークションでの適正価格ってどのくらい? 現行機種の中古物件の場合。 ■ 仮に定価40万(メーカー設定価格)の新品とすると、 ↓ 店頭表示価格36~38万 ↓ 販売価格33~37万(値引率による)前所有者の出費分。 (前所有者が2~3年使用した現行品…

オークションのギターvol.1

ネット・オークションには、様々なギターが出品されています。 オークションを「利用する」価値を、僕は次のように考えています。 1)情報収集のため。 2)国産ギターのヴィンテージを入手するため。 これについては、今後の記事にご期待あれ。 ● 「ん? …

アコギな雑感…です。

ギターの話題ではじめたブログは、いつのまにやらグルメブログになっています。 更新は少ないですが、気長にお付き合いくださいませ。 ←左の書庫から入っていただくと読みやすいです。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・…

雑誌情報のウラ話vol.4

タイアップ広告はチョウチン記事だ、という理由は ご理解頂けたかと思います。 では、もしもあなたが、 文体の微妙な変化や、記事構成の怪しさ、 他ページとのデザイン的不適合、写真の扱いの違い などから、タイアップ広告を見破れるとすれば 安心でしょう…

雑誌情報のウラ話vol.3

なぜ、チョウチン記事だと言い切れるのか。 それはタイアップ広告の場合、 必ずゲラ刷り(初校)でメーカーもしくはお店の チェックが入るからです。 ● 通常の広告というのは、雑誌編集部は作っていません。 別の広告代理店などがスペースに合わせた 完全原…

雑誌情報のウラ話vol.2

雑誌広告の料金設定って、どんな基準か、ご存じですか? 1)印刷色数と掲載面積 これが、まぁ、一般的によく知られた基準ですよね。 最も小さい基準枠が5万円、その倍の面積で10万円とか。 で、4色(CMYKのフルカラー)ページだと、その4倍の価格、みたい…

雑誌情報のウラ話vol.1

所詮、情報というモノは発信者の立場(職業等)、 思い込み、思惑などが介在するので、 選ぶのは自己責任ということになります。 我が「アコギな雑感」も同じです。 ● さて、僕の場合、ギターを購入するときに 心がけていることは、マイナスの情報をいかに仕…

ウラ情報はこう探れ!vol.3

使い分けが必要、と書きました。 ×社輸入代理店に、×社の欠点情報を期待してもダメです。 これ、当たり前。 ● 購入候補A社の情報は、 A社直営店、輸入代理店、A社商品に力を入れている楽器店で 情報を収集しても、徒労に終わる可能性が高い。 ある輸入代理店…

ウラ情報はこう探れ!vol.2

対抗馬を「本命」と言い、本命を「対抗馬」と言う。 この方法は、単純ですが案外に使えます。 ● 高額なギターを模索していたときのことです。 僕は、S社のデザインと薄いネックに魅力を感じ、 本命と考えていた時期がありました。 もちろん、カリッカリに乾…

ハカランダ

Collings D2H Baのボディです。 ハカランダを使用したものですが、 木目をうまく写真で撮るのは難しいですね。 僕は写真のような流麗な木目が、好きです。 コンピュータを前にする時間が多い日常で、 美しい木材を見ると癒される気がします。 杢フェチなんで…