松江市内のうどん屋を語る
なんだかんだで1年以上、ブログ更新が滞っておりました。Instagramで月2程度アップしていますが、なかなかブログで文章書くタイミングがなくなっていましたね。
お詫びを兼ねてちょっと企画モノを書いてみようと思います。題して「蕎麦どころ松江市内のうどん屋を語る」。。。うどん専門店がそもそも極少なのに、讃岐うどんを愛するJeepさんはどこでうどんを食べて、どう評価しているのか。評価軸は「味」「コスパ」「コンセプト」の三つ。それぞれ5段階評価でお送りします。掲載順は順位ではございません。ではでは。

安菜蔵@松江市乃木福富町 味★★★★/コスパ★★/コンセプト★★★★
天然大エビ天うどん(ぶっかけ冷)1400円、松江市内でうどんを食べて満足できるほぼ唯一のお店だと思います。まず、山の中のお洒落なカフェっぽいお店で、お値段は決して安くありません。これでうどんが不味けりゃお話にならないのですが、うどんそのものがしっかりとした小麦、しかも挽きぐるみの粉で打っているのですごく美味しい。ちゃんとコストをかけるとこういううどんが出来るという好例です。Jeepさんがランチにかけられる値段ではないのですが、客層はランチタイムを楽しむ女性グループも多く、バランスが取れています。自然派の自家農園や山羊さんが店舗前にいたりして、讃岐への対抗心は皆無のコンセプト。オリジナリティがあって好印象です。

まるなかうーめん@松江市東朝日町 味★★★/コスパ★/コンセプト★★
うーめん定食(炊き込みご飯に変更)1050円、松江市内で長く続けられている老舗のうどん専門店です。「うどんより細く、そうめんより太い」というコンセプトで「うーめん」という店名。讃岐うどんブーム前(平成4年頃)のうどん屋さんに多くみられた「定食の汁物代わりにうどんが付きます」というタイプのうどんで、そこそこの腰を楽しめる食べやすい麺が特徴です。「腰が強いうどんは苦手」な高齢者にも愛用されている印象。やはり全国チェーンのうどん専門店と勝負すると、コスパが良くない。配膳をしてくれる、いわゆる一般店スタイルなので「老舗の落ち着き」を楽しみたいお店です。

はなまるうどん@松江市東朝日町 味★★★/コスパ★★★/コンセプト★★★
高松市から全国展開したセルフ形式のチェーン店。地域ごとの工場で製麺されたうどんを店舗で「茹で、締め」した麺は、店舗での製麺を強調する丸亀製麺のうどんと遜色はないです。香川に点在するS級と呼ばれる麺と比べると、やはり腰が平坦であるとか、麺の肌や味・風味が2ランク下がってしまうと評価しています。それは「はなまる」も「丸亀製麺」も乗り越えられない麺質の決定的な違いだと思います。ですが、「はなまるうどん」の強みはまさに「全国で讃岐のセルフうどんを食べられる」というコンセプト。かけ出汁の調整が絶妙に讃岐で、かけ単品で食べることを前提としたお味。さらに客単価を上げる高価格メニューよりも、客のリピート率を上げる展開がまさに讃岐的です。

丸亀製麺@松江市学園南 味★★★/コスパ★★★/コンセプト★★
もはや知らぬものはない全国区の讃岐うどんチェーン。兵庫県からスタートしたことで、何かと「香川県民に嫌われている」などと言われますが、香川県民や丸亀市民はそれほど意に介していません。というのも、香川県内には1店舗のみの出店で、食べてる人の絶対数が少ないから。店舗で製麺するスタイルは、先に書いたように「はなまる」と麺の優劣は感じられません。しかしながら、オープンキッチンの製麺機で麺切りしたり、茹で締めしたりするビジュアルが、臨場感や客の期待感を膨らませます。CMでの訴求力など、全体的なブランド構築が成功している。 Jeepさん的にはかけ出汁が弱いと見ています。おそらく調理した「具材のせ」で出汁と喧嘩しない調整になっていると思われ、そういう客単価を狙っているメニュー構成が「讃岐的ではない」と捉えています。飽きられないためのメニュー展開は敬服するのですが、それが讃岐からどんどん乖離する要因になっている。だから、コンセプトは星ひとつマイナスとしました。

どんどん@松江市西津田 味★★/コスパ★★★★/コンセプト★
山口県に本部を置くうどんチェーン。麺そのもののお味は「はなまる」や「丸亀製麺」にやや劣る感があるんですが、カツ丼などとの合わせ技を前提としたメニュー構成が嬉しいお店。何かとサービス精神旺盛で、カツ丼セット(カツ丼+ミニわかめうどん)850円は他店含めて最強のコスパかもしれません。北九州・福岡あたりのうどん文化と、讃岐うどんの折衷的なコンセプトで、特に「うどんは全て釜揚げ」にこだわっているご様子。この「釜揚げ」が「茹でたて」のことを指しているようで、讃岐うどんでいうところの「釜からうどんを揚げて水で締めずにそのまま提供する」ことではないのです。さすがにあの店舗の回転率で、茹でに15分を要するうどんを常に提供するのは無理だと思うんで、何か独自のノウハウがあるんでしょうか。

松江うどん屋だいぜん@松江市朝日町シャミネ 味★★/コスパ★★★/コンセプト★★
松江駅高架下の集合施設シャミネ内に開店したセルフうどん店、かけうどん大(390円)。九州と香川から取り寄せる小麦で打つ松江うどん、というコンセプト。福岡を感じさせる牛蒡天うどん、変わり種のソーキうどんなどもありつつ、基調は大将が修行したという讃岐スタイル。このお店を語る骨格になるのが、駅ナカゆえの朝7時から夜22時までという長尺な営業時間でして。讃岐うどんは朝営業が早い店も多いのですが、そういうお店は14時には閉店します。そうでないと大将も店員さんも続きません。麺質はあまり食べたことがないプルプルとした麺。なんだろうな、いわゆるグルテンの成分がちょっと多いんじゃないかと思うんですよ。ここに何か工夫があるんでしょう。

想ひ出noふらた屋@松江市向島 味★★/コスパ★/コンセプト★★★★★
2002年頃に休業から閉店に至った平田屋といううどん店のインスパイア。松江北高校の生徒たちが部活帰りに立ち寄った、一部の地元民にはかけがえのない青春うどんなのです。これが箸で持ち上げると切れてしまうほどの超軟体うどん。おそらく平打ちの熱の通りやすい麺を事前に茹で置きし、提供前にさらに茹でることで、この軟体を演出しているのだと思われます。県外出身のJeepさんの感想は意外にも「それなりに美味しい」。讃岐うどんと同じベクトルで語るほど野暮ではないので、麺が切れるのはいかがなものか、とは言いません。そういう尖ったコンセプトなんだから、そういう地域性を否定しては美味しいものには辿り着けない。蕎麦どころならではの醤油が立った甘辛い出汁に、岩のりがよく合います。うどん750円、大盛880円はやはりコスパが良いとは言えないのが難しいところ。

某店 味★/コスパ★/コンセプト★
で、そのほかにもお昼時にお客さんが入ってる専門店がいくつかあります。Jeepさん的には文句しかないので取り上げませんが、共通することを書いておきます。それで色々察してください。まず、讃岐うどんブーム前のうどん屋さんに共通する特徴で、和蕎麦の店に負けじと「和風お食事処の店舗」で、定食の吸い物代わりついているうどんの質にこだわりがない店。そういう意味では、老舗のまるなかうーめんはうどんの質が決定的に違う。次に、「讃岐うどん」を標榜しているにもかかわらず、単なる便乗で麺にも味にも、メニューにさえ讃岐らしさがないお店。上の写真は、どちらも該当する行ってはいけないお店でしたね。
このくらいにしておきましょうか。ぜひ、ランチタイムにうどんでも、と考えている空腹のサラリーマンのご参考になれば幸いです。
かけ中ゲソ天、うつ海うどん。

一度、朝うどんに訪れて、また来たいと考えていた「うつ海うどん@高松市下田井町」です。朝6時からの営業でしっかりした美味しいうどんが食べられます。
今回の香川帰省では、須崎食料品店や三好うどんという西の豪麺を食べました。讃岐うどんはブーム以降、太麺から細麺、固腰から軟体腰まで、さまざまなバリエーションのうどんがシノギを削る状態になっています。西ほどではないものの、東讃では固腰の部類に入るのがこの「うつ海うどん」さんで、僕はこのくらいが好きですよ。
ばえるゲソ天をチョイスして麺を温めます。このお店はフルセルフ形式なので、温かいかけはテボで湯煎して出汁をかけなければいけません。このお店の難所はここです。
湯煎機の手前にネギなどのトッピングが置いてあるので、ついついネギをうどんにかけてしまうんです。前回、Jeepさんは失敗してしまい、「かけそのまま」で食べることになりましたが、今回は義母がその罠にハマっていましたな。今の季節にはどっちでも大丈夫なので、冬場は注意したいものです。ちなみにゲソ天も、小皿にとって後で乗せてますからね。
しばらく朝うどんといえば「手打十段うどんバカ一代@高松市多賀町」に通っていたのが、観光客で大混雑するようになって「さか枝春日店@高松市春日町」に避難。今後はこのお店にリピートしたいと思いましたよー。
細麺ひやかけ、中西うどん。

朝うどんの2件目は「中西うどん@高松市鹿角町」です。ここはもう何度も訪れているお店ですが、今回どうしても行ってみたかったのが「細麺」の存在です。
中西といえば、イリコの効いたパンチのある出汁と太麺を、朝7時から頂けるセルフ形式の名店です。そこで「細麺」を選べるようになったとのことで、試してみますよ。
「ひやかけ小、細麺で」と注文すると「10分少々かかりますが、よろしいですか」と番号札をもらってお会計します。茹でたて、締めたてを頂けるなら文句なんてありません。
で、饗された綺麗な一杯。
うぉおおお、これは背筋が伸びる清廉な美味さ。強い腰がある細麺に、出汁の塩味と旨みが追いかけてきます。この麺には冷たいメニューが間違いないでしょうが、少々温めてもダレることのなさそうな麺です。
ここ数年、香川に来れなかったり、来ても正月一泊だけだったりと、なかなかうどん屋さんに行けずに寂しい思いをしましたが、久しぶりに「うどん出汁で溺れたい」という欲望を思い出しました!
早朝の肉うどん、うどんの田。

高松市内で朝うどんを提供する未訪のお店を発見、「うどんの田@高松市寺井町」です。このお店、平日は10時開店なんですが、土曜日だけ6時から9時の朝営業をされてるんですね。朝型のJeepさんは朝食を10時まで我慢するのはキツイ。今日は土曜日、なんという巡り合わせ!
市内から193号線をどんどん南下します。この道、30年以上前の香川大生だったJeepさんが家庭教師で通っていた道。懐かしい。で、仏生山駅方向に曲がっていくと、田んぼと民家が点在する「讃岐らしい立地」にうどん旗が見えてきます。駐車場は10台は停められそうで2台の先客。すんなり到着です。
肉うどん、肉ぶっかけがおすすめということだったので、朝から肉うどん小を注文。麺を「温めますか、そのままですか」と聞かれるので温めてもらいました。精算後に薬味をかけて席につきます。
小にしては立派な肉うどんですよ。コシもありつつ、吸い付くような麺。もーこんなん、絶対美味いやつやん。うどんメニューは一通り揃っていて、おでんに丼物まである。地元の人に愛される讃岐うどんっていうのは、こういうタイプだと思います。食べログ百名店2020、2022と受賞してますから、人気のお店には理由がありますね。
三豊の名店、三好うどん。

訪問した讃岐うどん店が150店に近づこうとしているJeepさんですが、妻の実家が東讃の屋島近郊なので、西讃のうどん屋さんにはほとんど行けてないんです。須崎食料品店で2杯完食して、せっかくだから未訪のお店に行っておきたいと急遽、移動を開始。
三豊の名店「三好うどん@三豊市高瀬町」です。このお店もわかりにくい立地!カーナビを信頼できずに違う道に入ってしまい、近隣を一周して再チャレンジしましたもん。笑)しかも、結構な勾配の坂を90度で侵入しなければならないので、初見だとすんごく怖い。
かけ小とちくわ天を注文。
お店の雰囲気は奥さんの好みか、民家+メルヘンというちょっと不思議な空間。カドがまぁるく優しいうどんが出るのかと思いきや、饗されたうどんはエッジの立ったコシの強い太麺。硬派な男麺が出て参りました。これは美味いぞ。
ちくわ天は1本丸ごと、フランクフルトかっ!と突っ込みたくなる熱々揚げたてをカリッと頂きます。このお店は量もちゃんと食べさせてくれるので満足、満足。
先客が奥さんと何かお話してお店を後にされたのですが、麺を打っていた大将が「何って言われてた?」って奥さんに聞かれてましたね。僕が店を後にする時も、顔を向けて挨拶されていたので、お客さんの反応をちゃんと確認する向上心の高い大将なのだと感心しました。
おすすめのお店です。
ザ・讃岐うどん、須崎食料品店。

野暮用で平日に香川県へ帰省。初訪問多めの讃岐うどん食べ歩きの報告、その一件目は食べログ1位で「世界一美味しいうどん」と評判のうどん店「須崎食料品店@香川県三豊市高瀬町」ですよ。
県内に700件はあるという讃岐うどん店の頂点に立つうどんとはどれほどのものなのか、初訪問でワクワク。朝9時から11時半までの営業で、麺無くなり次第終了というから、松江を朝7時に出発して10時前に到着。周りを山に囲まれた盆地の小さな集落、その食料品店が目的地です。
すでに店外で20人ほどがうどんをススり、15人ほどが行列を作ってます。最後尾に並ぶと、程なく店員さんが注文を聞きに来てくれます。ここは温か冷、大か小の組み合わせだけ。Jeepさんは後悔したくないので温と冷、それぞれ小を頂きます。
15分ほど待ってうどんが入ったトレイをもらい、自分で薬味と醤油をかけます。卵が欲しければここで割り入れますよ。で、食料品店のレジで精算。店外の丸いすやベンチでお食事です。
角の立った見るからに剛麺のうどん。ずるっといく。。。ウヒョー、これは剛の麺。これは飲むより噛むタイプのうどんです。冷には卵を入れなかったんですが、こちらの方が小麦の甘みを感じます。醤油や出汁や具の味ではなく、麺の「味」が美味しいのは久しぶりの感覚だなあ。
ということで、とてもレベルの高いうどんでした。Jeepさん的には「県外客がイメージする讃岐うどん」に全ての点において合致する「ザ・讃岐うどん」という評価です。①田舎の食料品店というあり得ない立地、②しょうゆうどんしかない製麺所タイプのメニュー構成、③固く強い腰のある太麺。。。これ、すなわち県外者における平成うどんブームの要点を全て押さえているわけです。
県内者であれば「最近は太いうどんが減ってきたのー」とか「歳で硬いうどんは得てん(苦手)わ」などと県外イメージとのギャップもあるので、「世界一美味しいうどん」かと問われれば「それは違う」と思うのよ。でも、このうどん店は立地も含めて、ちゃんと残って欲しい店だなあと思いました。
世界征服会議、某ラーメン店。

ラーメンヲタクが集う呑み会、世界征服会議。春に続いて今年2回目の開催です。今回は数年ぶりに松江市内某店のご好意での宴席となりました。以前は夜営業もされていたお店なのですが、現在はお昼に注力されているので店名は伏せておきます。
ラーメン専門店でありながら大将の美味い料理の数々が食べられ、さらに創作ラーメンでシメとなる贅沢な機会でした。わかさぎ(?)の南蛮漬け、パリパリの肉味噌ピーマン、たっぷりの自家製タルタルで食べるアジフライ、手羽元のピリ辛揚げなどなど。皆さんお酒が進みます。

さて、シメのラーメンのコンセプトは松江の昔ながら系。メンバーの過半数が松江で生まれ育った強者揃いなので、このお店の方向とは違う昔ながらの系統でお楽しみを、という趣向のようです。
大将は「今日のコンセプトは化調系です」と謙遜されていましたが、すっきりとした動物系のスープは申し分なく、背脂のアクセントも嬉しいアレンジです。硬めに茹で上げられた麺を、皆さん無言でススってますよ。ひたすらラーメンを食べて「ふぅう」と満足する、この会ならではの光景です。ご馳走様でした。