アコギな雑感

麺とアコギをこよなく愛するデザイナーのブログ

気になるMartin D-18S '73

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【2006.11.20現在】
Martinの中古物件は毎日のように出てくるんですが、ヴィンテージ級のものは状態に難アリが多く、ユーズド・レベルは値段も状態も並で取り上げているとキリがない。そのくせ、ちょっとでも気になる材料がある物件は、ウェブに掲載されると同時に「HOLD」されてしまいます。ファンもコアな人が多いので、あんまり触れたくないなぁ~という気持ちもあるのです。

でも、ま、僕的に気になる物件をゆる~くピックアップしますんで、許してつかーさい。

本日はMartin D-18S 1973です。

D-18といえばドレッドノート・サイズのボディにマホガニーを使用した比較的安価なモデル。比重の軽いマホガニー特有の明るい音色ですので、歌モノやストリート系、セッションなどで高い人気を誇ります。1970年代のオールドなら中古市場でも珍しくないし、値段も手頃なので、ここで取り上げていたらほんまにキリがない。

しかし、これは違います。

まず、12フレット・ジョイントであるということ。そのぶんボディのネック寄りの面積が広い。クラシックギターがそうであるように、本来ギターは弦長の真ん中にあたる12フレットでネックとボディが接続されていました。14フレット・ジョイントが一般的になった現在でも、ギターのバランスや音色には12フレット・ジョイントが適しているというファンも少なくありません。

そして、ヘッドがガットギター・タイプであること。これもクラシックギターにみられるヘッドですね。通常のペグに対して、弦を巻き込む角度が急になることから、十分なテンションを得ることができ、張りのある音が出るといいます。

ニューヨーカー・タイプと呼ばれる全体から漂うクラシックスタイルは、若者ウケするデザインだとは思えませんが、僕は好きですね。女性に抱えてもらうとしっくりくる、気品のあるデザインだと思います。1973年製造だそうですから音も充分こなれていそうです。中古市場ではあまり人気がないのか、価格はお手頃感漂うギターですよ。

クロサワ楽器 新大久保本店3F
http://www.kurosawagakki.com