ギター遍歴５～質屋はパラダイス～

同じ研究室の同級生も、いつしかギターを弾いておりました。
やっぱり、そうだろ、うんうん。わかるよ、君ぃ～～。みたいな。
驚いたのは、アピールしない彼が抱えておったそのギター。
「エレアコなのに生音がすげー。俺の愛機よりイイ！」
タカミネっていう国産ギター。このとき、始めて知りました。

僕「そのギター、どしたん？」
君「バイトしとる質屋の質流れ品でな、おっさん、楽器よーわからへんから
　　一律１万円や。ほんで、バイト代で買ってみた」
僕「むちゃ、ええやん。もう、出てないんか？」
君「同じ人が置いてった１２弦ギターがまだあるで」

わたくし、７万円のモーリスで金銭感覚がズレ始めており、無い金はたいて
使いもしないのに１２弦ギター買いました。なんと、これもモーリス。
「ギターはモーリス、モーリスの…」もうええ。
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これが通算４代目、かな。３代目のモーリス君は、大学卒業まで使ったんです。
先輩の「悪銭、身に付かず」の予言通り、貯まりに貯まった部屋代で卒業できても
引っ越しできない窮地に、これまた友人に２万円で引き取られました。
ありがとう、プラスチックなギターよ。おかげで引っ越しできたアルよ。
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なんとヤクザでおバカな僕は、大学院へ進学するのですが、この寮ってのが、
２畳を縦につなげたようなウナギの寝床、日本のアウシュビッツ。
それを知っていたので、４代目モーリス１２弦は、実家に置いていくことに
なるのであった。
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これが、後にお宝であることが判明する。なんつって。