アコギな雑感

麺とアコギをこよなく愛するデザイナーのブログ

教育実習奇譚

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え~、前回はとんだオチばなしでしたが、僕はほんまに怖かったんだよ~と訴えておく。
今回暴露する体験は、僕自身、何が起きたのかよくわからないほど不思議だった体験。

大学4年生になった僕は、6週間の教育実習で附属小学校に来ていた。
1クラスに5名の実習生が配当される。僕のほか4名の実習生は女性ばかり。

小学校の先生には「教科の専門」はない。どの授業もできなければならないということ。
けれども、同時に取得する中学校の免許には、教科による専門で区分がある。
僕は美術、ほかの実習生はそれぞれ体育、社会、国語、養護が専門だった。

この「養護」の免許っていうーのがややこしい。
例えば、小学校の先生になるためには「小学校教員免許状」だけを取得すればよい。
しかし、養護の免許は、単独で取得することはない。
つまり、養護学校初等科の先生になろうとすれば、「小学校教員免許状」を取得したうえで、
養護の免許を上乗せで取得しなければならないのだ。

養護教育を専門にしていたG先生は、4週間だけ僕たちと共に小学校の実習をおこない、
少しだけ早く子ども達に別れを告げ、残りの2週間を養護学校の実習に当てるのである。

実習も4週が過ぎ、G先生のためだけの「お別れ会」が開かれた。
担当クラスは小学校2年生なので、歌を歌ってお遊戯をして…。
最後に子ども達から、手作りのプレゼントやお手紙、首輪をG先生に渡して、お開き。
G先生は、涙なみだで小学校を去っていくのであった。

G先生が去っていった後の2週間、僕たち4名の実習生には恐怖の研究授業が待っていた。
実習の成果が試される授業で、それぞれの実習生が終電まで残って授業計画や教材開発をおこなう。
体育が専門のW先生は、お得意のマット運動。
僕は、道徳「泣いた赤鬼」にチャレンジしましたが、玉砕しました。
なんとか無事に実習を終了した僕たちも、涙なみだのお別れ会。ありがとう、さようなら。

さて、実習が終了して1ヶ月。
今日は久しぶりに5名の実習生が集まって、附属の先生に実習簿を提出した。
僕たちは、久しぶりの懐かしさと一時の憩いに喫茶店でお茶をした。

国語のI先生が言った。
I「Jeep先生、井山君(仮名)の手紙の話、聞いた?」
僕「なにそれ、知らん」
G「私さぁ、先にお別れ会してもらったやん? で、名無しの手紙もらったんよ」
僕「名無し?」
G「うん、それでも井山君だけ名前が見つからんから、たぶんあの子やと思う」

その手紙の内容はこうである。
<G先生のマット運動の授業はとても楽しかったです。ありがとうございました>

G「この子、W先生と間違えてるのかな。ばっかでぇ~とか思ってたんよ」
僕「ぶはは、ほんま眠い子やのぉー」
I「おかしいと思わん?」
僕「?」
W「私がマット運動の授業したの、G先生が出ていった後なんで」


この体験、どう考えれば納得できるんでしょうかねぇ?