アコギな雑感

麺とアコギをこよなく愛するデザイナーのブログ

ギター遍歴13~Gibson SJ (1955)のこと~

11代目J-45(1968)は、外見ボロボロ。けれども、音はことのほか良いのです。
同じ年代のJ50を試奏したこともあるけど、外見綺麗な極上品でも鳴りはイマイチ。
このとき、楽器は使ってやらなきゃダメだって、思いましたね。

オールドのGibsonって、新品とどう違うか。
よく、新品の音が変容する、弾いているうちに違う音になると
思ってる人がいますが、僕はそうじゃないと考えています。
僕の私見では、元の音の特徴がよりハッキリし、
その周りについてくる音が変わるのではないかと思います。
「周りの音」が倍音という言葉で適切なのかは疑問ですが、
幾重にも重なっている音の芯以外の音、これが独特の響きになる。
ですから、「芯の音」はおそらく新品時の傾向、そのまま。
つまり、新品時に鳴っている芯の音がまずいギターは、
弾き込んでも限界がある、と考えているのです。

くだんのJ-45は、アジャスタブル・ブリッジといって、
ブリッジがボルトによってトップ下の中空に吊り下げられた独特の構造。
鳴り方も独特です。この年代の音を「ガリガリン」と
表現されることがありますが、その「周りの音」に
「ヒーン」というような響きを聴くことが出来るのです。

さて、そうなると気になるのが50年代のGibsonです。(そうかぁ?)

いやね、新品で購入したJ-45は、それはそれで良いと
思ってたんですがね。やっぱり、オールドと比べると辛いものがあって。
そのうえ、日本海側の気候のせいなのか、トップが腫れ気味。
新品は温度や湿度に敏感ですから、ほんと動きます。
で、酒の席で後輩に「4万で売ってやるよ」的なことをいっちゃんたんですよ。
俺も男だ、二言はねぇ。2年落ちのJ45が破格の値段で、ドナドナ。
いい奴だったから、後輩がね。

そして、Gibson SJ (1955)を手に入れるのでした。通算12代目。
普通の人間に戻れるのか、俺。