アコギな雑感

麺とアコギをこよなく愛するデザイナーのブログ

作りがイイって?

一般評「Collingsは作りが良い」。
工作精度が高い、という表現も使われますね。
でも、これって新品時に見てわかるのか疑問です。

新品時に見てわかるのは、ヘッドのエッジにみられるような、
外見の「精度が高そうな」印象であって、本当のところ
初見で診断できることではないと思います。

僕がモノづくり系な人なのは、遍歴で紹介済みです。
木工関係の授業も経験してますが、その程度ではわかりません。

90年代のテイラー(ごめんなさい。最近のは知らないので)の
驚異的な弦高設定は精度が高いと言えるだろうし、
MartinだってGibsonだって、新品時は良さそうな作りですよ。
確かに廉価版のギターは、初見で「ちぃ~と、粗いかのぉう」は
わかりますけど。

で、僕的にはどうなのか。何年か使って「作りがイイ!」って思う。
なぜなら、トップの腫れやネックの反り、
接合部の問題や弦高の変化がまったく起こらない。

手間いらず。これ、最高。

他のギター達と全く同じ環境で、ですよ。
それも過酷な日本海側の、しかも豪雪地帯での生活を経て、です。

そんな環境に置いた僕が悪いんですが、
Martin D28もGibson J45も、トップが若干腫れました。
J45にいたっては、細くて薄いネックが動く動く。
今でも愛機のJ200だって、ネックとボディのつなぎ目に
チェッキング(塗装のヒビ)が入りました。
ネックが元起きしようとしてたんですな。
大事には至りませんでしたが。

この子達は、トップ裏の力木(ブレーシング)は、
ノン・スキャロップドですよ。剛性が高いハズなのです。
Collingsは、削りを入れたスキャロップドです。
それでも何にも起きなかったんですから、すごい。

だから、胸張って「作りがイイ!」って言えるんです。