恐怖！怪生物スナメリなのだ。
今日はとっておきの怪生物のお話をしておこう。。時は30年前にさかのぼる。瀬戸内海の海釣り大好きな親父が小学生の僕にこう切り出した。。「瀬戸内海にはなぁ～スナメリいう謎の生物がおるんや」
小学生の僕にとって「謎の」という魅惑的な形容詞がビビッときた。
僕「スナメリ…なんなん？それ」
父「父ちゃんもなぁ、一度見たなぁ」
僕「ええっ、父ちゃんも一度みたんか！」
父「見た。瀬戸内海でのぉ、…オットセイみたいでのう、毛が生えとんじゃ」
僕「け、毛が生えとんかい！。。」
父「臆病やけん、人の気配がしたらなかなか出てこんのや」
僕「珍しいんか？」
父「ほりゃ、珍しいわ」
僕「捕った人はおるんじゃろうか？」
父「おる。おるけど、食ったら不味いらしい」
僕「食っとんかい！」
そんな地域性豊かなおとぎ話を聞いた小学生の僕は、興味津々なのである。それからしばらくして、親父とその友人と僕の３人で、海釣りに行くことになる。親父が購入したオンボロの漁船の上から釣り糸をたれる海釣りである。
まったりとした晴天。波は緩やか。船は浮かぶ、チャプチャプ。。漁船の上で昼食におにぎりをほおばる。静かな瀬戸内海。。そのとき。。。。。。。
船の穂先に座っていた僕は、目の前でヌメッと隆起する海面を見た！ 瞬間、親父が間髪入れず「スナメリじゃっ！」と声を上げる。見た！僕は見た、スナメリなる怪生物を。言われてみれば、親父が言うように濡れた犬のような質感だったかも。。
すごいものをみた！ 水曜スペシャル「川口弘探検隊、猿人バーゴンを発見！」くらいな衝撃！
それから、かれこれ20年ほどたって、瀬戸内海でフェリーの船長を務めた妻のお父さんに、「（おそるおそる）スナメリっていう生き物を見たんですが……」と告白。
義父「おお、おるおる。あれは、イルカのようなヤツかのぉ。」
お、おるんや。。。って、調べたら出てくるね。
僕が見た「濡れた犬」というよりも、まんまイルカなんですか。。
でも図鑑のと僕の記憶の珍獣は別物なんだけどなぁ～～。
