アコギな雑感

麺とアコギをこよなく愛するデザイナーのブログ

廃墟チックにいこう!なのだ。

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懐かしい建物が、解体されたんである。。

先月末に実家へ戻ったおり、近所の建築物の解体現場を見に行った。倉敷市大高にあった旭化成団地の13階建て宿舎である。北棟はすでに解体撤去され、倉敷市に売却。跡地には小学校が建設中。

倉敷市に水島臨海コンビナートが作られたのが昭和30年代。日本の高度経済成長期に重なり、コンビナートはどんどん肥大して、僕の実家周辺である大高や笹沖がベッドタウンとなったのが昭和40年代。

なかでも旭化成団地は、当時としては異例の高さを誇る高層アパートだった。

田園地帯に突如出現した13階の2棟の建物は、旭化成のデカさを象徴していたように思う。小学校の学区内にあったこのアパートは、よくも悪くも思い出深い建物。そのアパートも、もはやその役割を全うし、廃墟チックに無惨な姿をさらしている。

その高さゆえに子供にとっては良い遊び場で、鬼ごっこをしては住人に叱られていた。屋上は広く、当然眺めもよい。高校生の僕にとっては秘密の憩いの場だったし、そこから夕日を眺めては黄昏れるのであった。。。。ま、部外者がそこまで侵入できる訳だから、残念ながら数年に一度は飛び降り自殺の現場になることも。

今回、間近で見ていると、アパートの金属製の玄関ドアがあらわになっていることに気がついた。しかも、室内側から削り倒しているので、ドアの内側が並んでいる不思議な光景。

小学校の同級生たちが住んでいたはずの部屋。

こんなになっているとは本人たちも知らないだろうな。。。そういえば、元全日本男子バレーボール監督の故・南将之さんご一家も住んでいたと思うんだけど。小学校の2年下に全日本バレーボール選手の南克幸くんがいたから。。。

おーい、君んち、たいへんなことになっとるでー。

廃墟といえば長崎市の「軍艦島」が有名。この夏、高校時代の友人が実はその軍艦島生まれであることを初めて知った。彼の一家もまた、高度経済成長期の水島コンビナートで働くべく、引っ越してきたのだという。

僕たちの思い出の場所は、廃墟になっていくんだと考えると、少し寂しい気分になる。