アコギな雑感

麺とアコギをこよなく愛するデザイナーのブログ

J-200弦張り替え7/12その2

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前回に引き続き、J-200の弦張り替えと観察です。このギターのサイドとバックはメイプル、つまりカエデの木が使われています。通常、このモデルのメイプルは「虎杢」という縞目の杢がたったものが使われます。

僕のJ-200はごらんのとおり虎杢ではなく、モワモワとした杢がたっています。キルテッドメイプルと呼ばれる材です。限定品だとか特殊なモデルではありません。

通常モデルでもこんなイレギュラーを作ってしまうのが、ギブソン社の面白いところなんですね。

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僕的に好きなこのギターのディテイルは「部品の厚み」だったりします。廉価版のギターならペラッペラで済ませてしまう各部位に、しっかりとした厚みがあるんですよ。

たとえば、サウンドホールから厚手のピックガード、さらに厚い指板のディテイルは魅力的。

ヘッド部分のプラスチック・プレートも白と黒の二重構造で厚い。これはトラスロッド・カバーと呼ばれる部品で、ネックに埋め込まれたトラスロッドという金属棒の頭の部分をおおって隠してあるんです。

ネックが反った時、カバーを開けてトラスロッドを締めたり緩めたりして、反りの具合を調整します。

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指板のアバロンがとても綺麗です。王冠型のアバロンは、ギブソンフラグシップモデルの証。まあ、ちょっと自己顕示丸出しなデザインで、僕的にはもう少し控えめでもいいような気が。。。。

指板はローズウッドなので、ちょっと導管が粗い。

次はネック側面の写真なんですが、塗装が変質しはじめてるんですよね。。。困りますね、これ。ギブソンの塗装の特徴で、ラッカーが粘り気をおびて溶けてくるんです。

60年代のオールドにもネック裏の塗装が剥げ落ちてるものがありますが、この粘り気をとろうとすると塗装を剥がすことになる。で、上からラッカーを吹き付けてあるものがやたらと多いわけです。

どうも経年変化と汗との関係だと思うのですが、上手く付き合っていくしかなさそうです。しっかし、60年代から塗装を変えてないってことなんだろうな~。それもまたギブソンってとこですか。。。