アコギな雑感

麺とアコギをこよなく愛するデザイナーのブログ

松家製麺【大ネタ】

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岡山県倉敷市に、讃岐に負けないほどのうどんを出す製麺所があると聞いた。

讃岐生まれの妻が聞きつけた情報である。なんでも朝6時から7時までの1時間しか営業しないという。おいおい、さぬきうどん巡礼で営業時間が短いことでハードルが高いとされる「日の出製麺所@坂出市」の上をいく難関ではないのか!?

奇しくも倉敷の実家周辺で仕事。となれば、行くしかない。行くなら食わねば。

無難に仕事をクリアした翌日。何しろ朝が早く、なじみのない場所である。倉敷市役所児島支所で区画整理課に勤務したこともある七十になる親父と同行することになった。

朝5時半、車に乗り込み、あらかじめ控えておいた電話番号をカーナビに入力する。すると、個人宅がヒットしたため、名字を入力せよ、とナビが言う。ん~~、最初の難関。知らないパスワードを聞かれるような感覚だ。めざす製麺所「松家製麺倉敷市」は、きっと個人経営だろう。。。

マツヤ」→「完了」→……→「見つかりません」。。。なにぃ~!

「マツカ」→「完了」→……→「表示します」。。。よっしゃ~!

第一関門クリア。そういえば、去年暮れに惜しまれつつ閉店した高松の「松家」も「マツカ」だったな。薄暗い道を順調に進み、およそ30分で付近に到着する。「その先、目的地周辺です」。。。

まずい。。。それらしき店がない。汗))

完全なる住宅地。讃岐ならその一角に製麺所があっても不思議ではないが、ここは岡山。七十とはいえ、僕の親父は怒ると恐い。朝5時に連れ出して「見つかりませんでした」では、120%無口になるに違いない。僕は、マジでこのドメスティック・バイオレンスな親父にトラウマがあり、今でも恐い。

あ”~~~、お腹痛くなってきた。。笑え!マジでトラウマなんだよ!

「父ちゃん、ちょっと、うんこ行きたいけん」と、Uターンした。親父が「そこのスーパーが24時間」と上手いナビをする。元区画整理課、さすがじゃ。するっと駐車場に入り、トイレに駆け込み、記憶を洗う。きっと電話番号以外の情報があったはず。。。。

そうじゃ!「JR上の町駅、北200m」じゃ! きっとさっきの場所は、店主の自宅なんだろう。父ちゃん、あんたの息子は、もう昔の泣き虫じゃないけん!上の町駅北200mじゃけん!

とか言いながら進むと、路駐の車の列。発見!僕のマチ。

ひゃ~讃岐的! 製麺所の前で、何人もの客が立ち食いしてる~。「松家製麺」と書かれたのれんは「ジーンズ地」だったりする。店のなかに進む。行列があるが様子がおかしい。あ、客がドンブリを洗っている。食い終わった客の列。

その先に進み、おねえさんが「いらっしゃい」と声をかけてくれる。そのまた先にレジがあって、おばちゃんに申告。おば「熱いか、冷たいか」、僕「冷たいの二玉」、親父「おなじ」

400円。。。一玉100円か。安いなあ。

安っぽいプラスチックのドンブリに玉を入れてくれる。すぐ後ろに薬味とダシ醤油。チャッチャと適当に美味しそうにして、外に出る。親父と並んで、うどんを食う。

こりゃ~すごい。固コシ系やや細麺。

親父は「こりゃ、かてーな」とか言いながら、ぺろっと二玉食ってしまう。確かにやや固めだが、ゆで麺の卸しが本業ゆえ、固めにしてるんではなかろうか。ここまで強い麺なら「熱い」と言ってた「かまあげ」でも充分美味しそうだ。

元来、コシのゆるい岡山のうどん文化のなかで、松家製麺のレベルは相当高い。父ちゃんと二人でドンブリを洗い、帰路につく。父ちゃん、俺たち、、やったな、やったよな。充実感に満たされる。

松家製麺、次は熱いヤツをいただくぜ! おっとマツカさん。。品書きに「ざるうどん」って書いてあったけど、「ぶっかけ」ですね、これは。