倉敷の老舗カレー、神戸屋。
20年も別の土地で生活すると、ふるさとの方言がとても懐かしくなるんである。
実家は生粋の岡山人だから、ディープな岡山弁がそのまんま日常会話である。岡山弁を代表する方言、「でーこんてーてーてー」も健在だ。。。ちなみに「でーこん(大根)、てーてー(炊いて)てー(おいて)」の意味。
店ができて21年、その間、なんどか店の前に立ったことはあった。満席だったり、心変わりしたりで、21年間食べられなかったんである。
けっして広くない店舗はとても洒落た雰囲気で、ジャズが流れている。
店内には女性客も多い。たぶん友人二人の旅行で倉敷美観地区を散策したあと…というシチュエーションにはピッタリのお店。当然、サラリーマンがサッと食べられるようにもなっている。
僕は窓に向かう一人用の席に腰掛け、メニューをみた。。。
「ぼっけえカレー」
デフォルトのカレーを食べるつもりだったが、その場違いなネーミングに心ひかれる。「ぼっけえ(ものすごく)かれえ(辛い)」という岡山弁とかけてあるんだろうが、それでは完璧Bなネーミングだ。
饗された「ぼっけえカレー」やいかに。。。
みてのとおりシンプルなカレーで、味はまろやかで深みとコクがある。甘みもあって複雑な味わいはさすが。辛みに関しては、「まあまあかれえ」といった程度。
目の覚めるようなカレーというよりは、渋好みのカレー通にお奨めの味。女性の旅先でも全然問題ない辛さなので、ぜひ「ぼっけえカレー」に具をトッピングしてお楽しみください。