アコギな雑感

麺とアコギをこよなく愛するデザイナーのブログ

牛丼一筋であること。

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吉野家の苦戦鮮明 「強気価格」客離れ招く
 牛丼大手3社の2010年3月期(吉野家ホールディングスは2月期)連結決算は、牛丼(並盛り)の通常価格を昨年末に値下げした「すき家」のゼンショーと、「松屋」を展開する松屋フーズの好業績に対し、「吉野家」の苦戦が鮮明だった。デフレを象徴する牛丼大手の価格競争は消耗戦の様相を呈している。


そういう問題じゃあ、ないんだよ。

2004年のBSE問題で吉野家はたしかに被害者だった。牛丼が出せない期間、豚丼やカレーなどの商品を開発したのは、涙ぐましい企業努力というべきだ。

しかし、牛丼が出せるようになっても、それらのメニューは出すわけ?

なんだ、被害者的雰囲気をかもしだしながら、うまいこと客単価をあげられる多メニュー化に移行しただけじゃない。

牛丼一筋、と謳ってた手前、ほかの牛丼屋のようなメニューを出せばイメージ悪いもんね。BSEがきっかけなら消費者は「大変だったでしょう」と好意的に受け止めてくれる。

すばらしい経営的戦略だ!。。。ま、僕は一消費者、一吉野家ファンとして不満だったんだけどね。

おたくの近所の吉野家はどうですか?早い安い美味いはずの吉野家が、多メニュー化のせいで「遅く」なってませんか?同じものをひたすら作っていた職人的盛りつけが「粗く」なってませんか?

つゆだくとか言って、今の吉野家にそれを作り分けられる店員がいるんですかね。

吉野家がほかの牛丼チェーンとちがうのは、牛丼一筋ってことでしょう。いろんなとこを試しても、最後は吉野家に戻ってくるその「王道感」が売りだったんでしょう。

たしかに「牛丼しかない」と、一緒に食べに行くグループに少食の女性がいたり、どんぶり気分じゃない人がいれば、他の店に行ってしまう。

しかし、それらのグループ客をさばけるような店舗じゃなかっただろ、吉野家は。

店の改修は後手にまわして、客単価にばかり意識が向かったんですね。で、どういうことが起こったかというと、ほかの牛丼チェーンとなんら差別化ができなくなって、同じ土俵で値下げ競争せざるを得なくなった。

牛丼一筋のブランド力はおおきな力だったと思う。

BSE解決後、客単価向上メニューをさっさとなくしてしまって、やっと本物の牛丼が出せるようになりました、と言っておけばよかった。本物の牛丼はこの値段でしか出せません、と大見得切ることだってできたはずだのに。。。

牛丼一筋じゃない店が、他の店より高い商品出してりゃ、苦戦するのはしかたがなかろう。