廣島らーめん、麺家ひばり。
さて。
「ラーメン激戦区」という言葉はよく聞くが、なんで商売仇の多い場所にわざわざ店を出すのだろう、というのが一般人の素朴なギモンである。その付近の客を奪い合うわけだから、デメリットが大きいようにも思う。
しかし、どうもそうではないようだ。
良い例がB-1グランプリなどの食イベント。いくら腹が減っていたってそうそう食べられるわけではないのに、客は遠方からやってきて食えるだけ食っていく。値段だって決して安いわけではないゾ。
以前よりは下火になったけど、ラーメン・コンプレックスが維持できる理屈も「ラーメン激戦区」とおんなじ。地域でしのぎを削ってるイメージが遠方から客を呼ぶ。
「あの界隈に行けば食べられる」という店1軒では作れないイメージが出来上がると、店単体では半径1キロがせいぜいの商圏がその10倍にも跳ね上がる。
「風風ラーメン」はフランチャイズ系の可もなく不可もない安定感、「塩や」は勉強熱心な大将がこだわりの塩と限定ラーメンで勝負。「たけんこ」は化調中心で整えた家庭的なラーメンをかき込みたい客を呼ぶ。
麺家ひばりは、流行に敏感で気配りの行き届いたハイグレードなラーメン、といったところか。
この店の特徴は大人のラーメン好きを満足させる味の組み立て。。。サラリーマンが出張してきた同僚を案内したり、彼女を誘うにも大丈夫な店なんである。
そんな大将が饗する「廣島らーめん」なんだから、ただものであろうはずがない。
基本的には辛味噌仕立てといって良いのだろうが、サンショウのビリビリッとした辛みが味覚と嗅覚を刺激する。中細ちぢれの麺もうまいが、ぜひ白ごはんを頼んでスープとともに食したい。
あ~~腹減ってきた!
【★★★★注意!このお店はすでに閉店しました★★★★】