王道のチェーン,長崎ちゃんめん。
僕が小学生の頃(というのだから,もう35年以上昔のことだが),それまで醤油ラーメンか,味噌ラーメンしか知らなかった少年が,初めて白いスープを飲んで仰天したんである。
大体,外食の習慣がなかったJeep少年の家では,ラーメンというとほとんどインスタントラーメンを指し,希にデパートの屋上に行って食べる醤油味のラーメンが贅沢だった。
1970年代に味噌ラーメンブームが起こったので,家で食べるインスタントにも「サッポロ一番味噌ラーメン」が加わったり,旅行の道中に「道産子」の味噌ラーメンを食べることがあったかもしれない。
が,忘れもしない,いつだったか。(忘れとるやないの by 田尾和俊)
倉敷で買い物した帰りに,赤い三角お屋根の「長崎ちゃんめん」に連れて行ってもらい,生まれて初めて白いスープのラーメンに驚愕したのである。
ちなみに,当時「うまかっちゃん」や「日清シーフードヌードル」はまだない。
さて,そんな郷愁をそそる長崎ちゃんめんだが,残念なことに山陰で「ちゃんぽん」というと「野菜あんかけラーメン」が饗されるので,島根在住の身としては長崎風を食べるに少々難がある。
そんな折,実家に戻る機会があり,久しぶりに行ってきた。
頂いたのは「野菜たっぷりちゃんめん」。
太麺のわりには結構スピーディに饗されます。野菜の量も麺のもちもちした印象もそのまま。スープが若干塩分控えめな印象。昭和46年創業以来,守り続けている味とはいえど,時代に合わせてチューニングしているはずだから,家族連れの客層に合わしているのだと思う。
子どもの入りにくいラーメン専門店が多いなかで,この照準の合わせ方は良い。
今日は,これくらいにしといてやるか。