アコギな雑感

麺とアコギをこよなく愛するデザイナーのブログ

八重山そばの名店,来夏世。

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今年の夏はかみさんの家族で石垣島に行ってきました。

うちのかみさんは「美術館を巡る旅行ならいつでもOKだが,海を眺めるだけのバカンスに興味はない」というタイプで,浜辺でのぺ~~~としながらビールでも飲んでいたい僕とは正反対。結果,新婚旅行(かれこれ,17年も昔の話ですが)は行かずじまいです。

今回はお母さんの慰労を兼ねて「娘3姉妹の家族全員」という趣旨で,かみさんも渋々といったところ。

で,石垣島と言えば「八重山そば」ですな。行ってきましたぜ。名店と名高い「来夏世@石垣市字石垣」,くなつゆと読むそうです。14時の閉店間際でしたが,なんとか間に合いました。

八重山そばは基本的に沖縄そばと同じなんですが,もともと断面の四角い麺から丸い麺に変わり,八重山と言えば「丸麺」が特徴になっているそうです。

ご存じの方も多いと思いますが,八重山そば沖縄そばも小麦にかんすい(伝統的には灰の上澄み液)を加えて作った,製法では「中華めん」に分類される麺です。

そして,ここがポイント。多くが朝のうちに製麺から茹でまでをおこない,乾燥やくっつきを防ぐ為に油をまぶして冷ます「究極の作り置き麺」。それで営業中はかけうどんの要領で,麺を温めて出汁をかける。

出汁はうどんに近く,カツオ風味。そこに動物系のおそらく豚骨の旨みが加わっている完成されたもの。これは美味い!具材は豚肉とすり身の天ぷら(じゃこ天みたいな感じ)を短冊状に切ったもの,そこへ青ネギがぱらっと。

上の島とうがらしを数滴落とせば,味変も楽しめます。

で,その麺なんですが,うどんやラーメンに比べてコシはないです。ただ,このお店がどの時間帯に茹でているのか分かりませんが,茹で揚げ麺は相当な固コシ麺なんじゃないかと思うんですね。

こうした土地の麺を,他の土地のモノサシで「コシがない」というのも野暮。八重山そばの独特の食感を,美味しい出汁で楽しむのが正解でしょう。

ところで、渋々行ったはずのかみさんですが、夕暮れの中の海水浴が相当お気に召したようで、ごっつい楽しまれて「バカンスもたまにはエエな」と申しておりました。