アコギな雑感

麺とアコギをこよなく愛するデザイナーのブログ

立地御免、名もないうどん屋。

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香南町の西光寺から横道に入ったわっかりにくい場所にある「名もないうどん屋・由佐店@高松市香南町」。

まずは立地を見て驚く。昭和30~40年頃に流行ったであろうブロック塀に「←うどん屋」の手書き看板がある。その向こうにプレハブが見えるがそこではなく、ブロック塀がとぎれた自販機横を入れということらしい。

自販機横に立つとカンペキ民家の勝手口に向かう、赤の他人が絶対見てはならん風景がせまってくる。エアコンの室外機の先に簡単な日よけがあって、うどんが食べられる。民家の台所に続く土間が店、というわけだ。

ん~~さすが、讃岐!と思ったあなた。。。半分正解、半分間違い。

実はこの店、最近開店した新規店で、かつ「名もないうどん屋・香西店」の姉妹店である。そういう意味では怪しい立地を楽しむブームありきの店だといえる。けれどそれを他県でやっても客は来ないわけで、商売できるあたり「やはり讃岐」なんだと思う。

麺通団の田尾さんは讃岐うどんを単なるブームにしないために、怪しい製麺所から一般店のオプションや若手大将の店にシフトして讃岐うどんを支えようとしている。。。それは本当に必要なことだと思う。

しかし、である。

福岡でラーメンを食べて感じたことは、味のイノベーションは時間が経てば全国に広がっていくということ。わざわざ本場に「食べに行く」ためには、味以上の何かが必要なのだということだった。

事実、平成四年頃からのブームで、全国的にうどんの質は格段に上がっていると思う。。。味が同じなら近所にできた「本場讃岐セルフうどん」とか書いてある店ですませてしまうのが人情だろう。

本場に食べにこさせたいのなら、ここにしかないものを提供するしかないと思うんよ。

だから新規店にして怪しさ120%を演出するこの店は、相当イイセンいってる。もうこの際、香川の新規店はなるべくわかりにくい場所に建てちゃうとか。笑) 土地も安くて一石二鳥。見つけてもらうまで我慢は必要か。

さて「ひやしょうゆ100円」はご覧のように麺の断面が、ゆるいXになるタイプ。固コシの田舎うどんかと思いきや、グミ系の弾力うどん。飯山の鶏小屋「なかむらうどん@丸亀市飯山町」とも違う、吸いつく弾力の麺です。

でも、ここ駐車場がないんよ、トイレも。あんまり客が来るとまずいよね。。。


讃岐うどん遍路 名もないうどん屋
http://www.shikoku-np.co.jp/udon/shop/shop.aspx?id=608