アコギな雑感

麺とアコギをこよなく愛するデザイナーのブログ

塩ラーメン1辛,じゅじゅ。

イメージ 1

仕事は,繰り返す過程で経験値が増し,さらに良い仕事に高まっていく。

まるで当たり前のことのように思うだろうが,現実は甘くない。飲食店の場合,多くは開業時の味を維持するか,味が落ちて閉店に追い込まれる。「向上」というのは,それだけ困難なことなんである。

書き出しから辛口の予感だが,結論から言うと,数少ない「向上」している店を褒めようという趣旨。

じゅじゅ@松江市学園」は島根大学前という立地で,学生をターゲットに据えたメニューと価格設定。スープは手の込んだ今風の(というのは,しっかりした食材で出汁を取り,化学調味料になるべく頼らないという意味の)方向ではなく,安い価格で満足できる旨みを提供する。

それゆえ,開店当初の具材はハッキリ言って貧弱だった。

ところが最近はチャーシューも肉厚になっているし,四川ラーメンだけだった辛口メニューが,ベースの塩ラーメンにも指定できるようになった。割り切ったスープに変更はないが,価格的にも満足いく。

向上したのには理由がある。

消費税率アップにともなって,外税方式に変更。表示価格は据え置きなので,実質,値上げしたわけだ。それって便乗値上げか,などと言われかねないのだが,ラーメン屋はどちらかというと全ての仕入れに消費税がかかる末端なのだから,原材料の質を維持すれば価格は上げざるを得ない。

今,価格の安い本場香川の讃岐うどん界でも,消費税にあわせた値上げが話題になっている。といっても,すんごく「値上げ」した名店「たむら」が一杯150円から200円に,という話。もともと安すぎるw。

で,「じゅじゅ」は値上げ分を原材料の増税分に充てつつ,チャーシューの改良にも注入している。無料だった大盛も,一度食べて大盛り無料券をもらう必要があるが,無料券を使ったらその場で返してくれるので,リピートすれば大盛り有料化はほとんど気にならない。

そういう努力は大切だとおもう今日この頃なのであった。