アコギな雑感

麺とアコギをこよなく愛するデザイナーのブログ

気になるOvationAdamas1187-8 '78

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【2008,4.1現在】
アコギ界の異端児、オベーション社アダマスの初期モデルが出ていますよ。ギターマニアの「え~~それアコギって言っちゃっていいわけ~?」の声も聞こえてきそうですが、ちゃんと説明しますけん。。。

この斬新なデザインのギターも製造後、すでに30年が経っています。

オベーション社は、ヘリコプター製造会社カーマンの子会社として1966年に設立、独自のギター製作をはじめます。航空機体の製造技術、とくにカーボングラファイトと呼ばれる合成樹脂製のボディに技術が応用されています。

オベーションのギターは革命的な要素をいくつも備えていました。一つは樹脂製のボディだからこそ成し得たホロウボディ。。。裏がね、お椀のように丸いんです。

伝統的な弦楽器のなかにも寄せ木を使ってホロウ構造にしたものがあります。たとえば南米アンデス地方の民族楽器チャランゴなんて、アルマジロの丸い甲羅をボディに使ってます。これらの構造は、内部で反響する音に角度を与えて出力ポイントを集中させる、理論的にも根拠のある構造なんですね。

トップ・センターではなく、肩口にホールを持ってきているのも、音響理論によるものです。

で、これらの構造を最大限に生かすのがブリッジ下に仕込まれたピエゾによる電気的な音響出力でした。エレキギターとは違い、共鳴箱によって生音も発生させるエレアコ(エレキトリック・アコースティック・ギター)の元祖。それまでにもアコギにマグネット・ピックアップをインストールしたモデルはあったのですが、それは厳密にはエレアコではありません。アコギにマイクを付けた、が正しい。

本物件もエレアコかといえば、答えは否。。完璧アコギ仕様のプロトタイプなんです。レアです。

70年代に早くもオベーションを手にしていたのは、南こうせつ。僕的には尾崎豊が愛用していた80年代のイメージですね。。。アンプにつなぐと特有のバルバルした音が出るオベーションですが、僕的にはむしろ生音のほうが好きなんで、アコギ仕様のアダマスには惹かれますなぁ。


三木楽器 梅田店
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