アコギな雑感

麺とアコギをこよなく愛するデザイナーのブログ

なんだか「好きめ」なラーメン

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特段においしいわけではなく、無化調のこだわりスープでもなく、かといって驚くほどの低価格でもない。「崩れそうな納屋」のような物珍しい店舗でもなければ、「病院の外来食堂」のような立地の怪しさもない。そのうえチェーン店とくれば、まず、ラーメン好きは敬遠する。

ラーメン愛好者に向かって、「好き」といえないラーメン屋がある。

それが「ゆめや@松江市」。僕は「醤油(こってり)」しか食べない。いわゆる醤油が勝った感じの中華そばに背油が浮いているチャッチャ風。鶏ガラ醤油ベースの尾道ラーメンっぽいが、そこまで尾道にしたいわけでもないらしい。

新潟県糸魚川市能生に知る人ぞ知る「あさひ楼」という隠れ家的名店(というか、店舗の外観は完璧な民家)があったが、味の傾向はそっち向き。なんだけど、ラーメンとチャーシューメンのみで勝負して多くのファンをもつ名店ほどの思い切りがあるわけではなく。。。

で、僕は背油の浮いた醤油に、卓上の「辛みそ」を加えていただく。

実はこの辛みそが、背脂の浮いたスープに良くあう。「辛みそ」といっても豆板醤やコチュジャンのたぐいではない。新潟県妙高市の特産「かんずり」に近い、唐辛子を加工した業務用の香辛料だと思われる。おそらくは唐辛子、麹のたぐい、塩、ゆずなどの柑橘類を熟成させているのではないか。

新潟で6年生活して「かんずり」に目がない僕は、大好きな細めのちぢれ麺のこのラーメンが、なぜか「好きめ」なのである。何をどうすれば「好き」と言い切れるのかわからない半端さに、身悶えしながら今日も店を後にするのであった。


【★★★★注意!このお店はすでに閉店しました★★★★】