サンラーラーメン、虎楼。
お店の雰囲気がとても重要なのは言うまでもない。
けど、僕はひとつ「オンタイム、オフタイム」という考え方で「お店の雰囲気」を語ってみたい。
たとえば、ディナーよりも平日のランチタイムがメインのお店。そういうお店がお昼から薄暗い照明で、ゆったりと落ち着いた雰囲気を演出しているとする。BGMはもちろんクラシックやジャズ、である。
これは明らかに「オフタイム」の演出だから、仕事の最中に抜け出して昼飯をサッと済ませようと考えているサラリーマンや学生にはかえって敷居が高くなってしまう。彼らは昼飯で必要以上にくつろごうとは考えていない。
つまり、雰囲気は「良い」が「ニーズに合わない」ということが起きる。
午後からもガツガツ働かなきゃいけない、そんな男たちが午前の勢いのまんまで、腰掛けて飯を食う。そういうランチタイムの当たり前の雰囲気。オンタイムの雰囲気は「店作りの基本」なのだ。
さて、島根県立美術館に所用あり。
美術館内のパスタ料理店は見晴らしも良くなかなかのもんだが、あきらかにオフタイムの店。仕事中は気分を持続できるオンタイムの中華定食屋がよろしい。NHK松江支局の裏のこの店まで徒歩5分。
サンラーラーメンは炒めたチンゲンサイともやしがたっぷりで勢いがある。
絶賛するような味ではないが、雰囲気と味と値段のバランスは良い。メニューも豊富なので、近ければしばらく通って定食、唐揚げ、炒飯など楽しみたいところだ。
オンタイムで、ですね。