アコギな雑感

麺とアコギをこよなく愛するデザイナーのブログ

塩らーどん,塩や。

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ラーメン屋さんにとって「限定メニュー」はお客さんを飽きさせないだけでなく,リピート率を上げたり,夏場の客数減に歯止めをかけるなど,重要な意味を持ちます。

しかし,個人営業のお店の場合,通常の仕事が終わった後に開発するわけですから,楽なことではありません。また,そのためにイレギュラーな食材や麺を仕入れたり,厨房での動きが変わることもあるので,良いことばかりではないのです。

だから,商売のことだけを考えれば,定番メニューだけで勝負した方が結果的にお得な場合もあるのです。

それもふまえて,新作メニューを開発してくるお店は,大将の向上心があるお店。現状に満足することを良しとしない大将は,やはり新作を世に問う姿勢を忘れません。

さて,そんな「塩や@松江市菅田町」が新作「塩らーどん 680円」を投入してきました。

でね,ちょっとネーミングの意味が分からなかったので,「塩らーどんってどんなんですか?」て聞いたんですよ。そうしたら大将母が「えー,スープが和風で…」みたいな要領を得ない感じだったんですが,とにかくスープがあるってことは丼物ではないようなので,とりあえず注文。

登場したラーメンが写真のヴィジュアル。なるほど,うどんインスパイアのラーメンなのね。

ああ,東朝日町の「まるなかうーめん」で「うーめん」頼んだら「うどん」が出てきて,妻が店員に「うどんと違うんですか?」と真面目に質問して「うどん」ですって言われたの思い出したわ。笑)

さて,お味。スープはスタンダードのスープに和テイストを加味した上品で清んだもの。麺はストレートの中細で,とても食べやすい。別に出される唐辛子を振るとさらに食が進みます。

うどん好きがやや辛口の感想を言うと,「揚げ玉」がうどんらしさをアピールしてるのは間違いないのですが,上質のスープなのに揚げ玉の香りがちょっとチープ。脂の少ないスープにコクを与えようというのがうどんにおける揚げ玉の役割なので,そこに香味油が足されると後半は溶けた揚げ玉でやや油っぽいか。

うどんは麺が主人公で,それをサッと安く食べるために,出汁や薬味が補助してるようなところがあります。スープ主体のこのお店では攻守逆転の難しさがありそうです。

うどん屋さんのなかには「天かす」や「揚げ玉」を専用に作っているところもあるので,ラーメンの質からすれば,まだ工夫の余地があるかと思いますよ。