アコギな雑感

麺とアコギをこよなく愛するデザイナーのブログ

あこがれのおつまみ

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最近、食べ物ネタが続いている。

要するにギターを弾くのも、中古ギターを探すのもママならぬほど忙しいんである。生活のリズムが「ギターのリズム」からずれている時期なのだと思う。あ~Collings D2Hの1弦が切れて3週間もそのまんまだ。

で、一日の楽しみと言えば、食事と酒になってしまう。あんまり、褒められたモンではないな。

大学生の頃、酒はコンパで酔ったり、酔わせたりするために飲むもので、旨いものとは違うと思っていた。東京でデザイナーをしていたころは、毎日終電で帰るもんだから居酒屋に立ち寄ることもできない。そのうえ、ギターに金をかけて冷蔵庫が無かったから、帰宅後にビールを飲む、ということもなかった。

新潟に住んでいた頃から、晩酌する癖がついた。なにかの打ち上げとなれば、皆が日本酒を手に訪れる。久保田、八海山、雪中梅、越乃寒梅…。超有名銘柄の、県外では滅多に手に入らない純米吟醸や特別本醸造、山廃などが一同に会する。そりゃ、酒飲みになるはずだ。

僕は、飲み始めると食べなくなるタイプ。

だから、つまみは少しあれば良い。「板わさ」とかね。できれば美味しく瑞々しいかまぼこを、できれば薫り高く甘みさえ感じるような本わさびで頂きたい。(贅沢? ええ、現実はピンク色に着色されたかまぼこを練りわさびで食べてますよ。)それから、ジャイアントコーン。これは個人的嗜好なので、ご愛敬。なんでもええんです、酒がすすめば。

そんな僕が、心焦がすまでに(←おおげさ)あこがれたおつまみ。「からすみ」である。

「からすみ」は、ボラの卵を塩漬けしたのちに塩抜きし、天日で乾燥させた高級酒肴。その形状が中国の墨に似ていることから唐墨という。極端にお高いんである。だから、今まで一度だけ欠片を食べたことがあるだけで、縁がないおつまみであった。だいたい、お高すぎて近所の店には置いてないんである。

買ってきましたがな、京都で。(ちなみに本場は長崎である)

でかい都市のデパートであるからして、三大珍味の王「からすみ」も3種置いてあって、選べるんである。第一のコース、桐箱に入ったいかにも高そうな「からすみ」くん。5千円強なり。たか~~~い。第二のコース、真空パックに入っただけのちょっと安めな「からすみ」くん。色が濃くて、干し柿みたいなのが気になるが…どっしぇー!八千円なり。

第三のコース、僕が一度だけかじった欠片によく似ているが…。
店員のおばちゃん談「そりゃ、にせもの」

ボラの卵に鮫の卵やら酒粕が混じって700円なり。そう、僕の「からすみ」の記憶は、まがいものだったのね。


どうしても本物が食べたかったから、二番目にお高いヤツにしました。