アコギな雑感

麺とアコギをこよなく愛するデザイナーのブログ

松江屋台味,をっちゃんラーメン。

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島根には「ご当地ラーメン」といわれるものがありません。

他県からの流入組みの僕からすれば,動物系化調スープに塩または薄口醤油を合わせたラーメンが独特だなと感じています。昨今のハイセンスなラーメンに比べれば,全く逆を行く昭和的な味の組み立てなんですが,山陽方面の中華そばとは異なる文化で,全国的にも珍しいタイプだと思います。

店によってかなり違いはありますが,「ラーメン長さん」と「頑固一徹塩ラーメン」,「をっちゃんラーメン」チェーン,「うの花」,惜しまれつつ閉店した「じゅじゅ」などの清んだスープは他県ではあまりみかけない。

ひところ,全国的に流行った塩ラーメンは手間をかけた上質の出汁に,こだわり抜いた塩や薄口醤油ダレ,鶏油や香味油を合わせたもので,松江では「塩や」が提供するような高級感をまとったものでした。

でも,松江の塩はちょっと違う。

悪くいえば化調に頼った平坦なスープ,良くいえば飲んだ後のシメ。クルマを停めてサッと食べるレトロ感漂うファストフードの塩は「ならでは」の味です。

讃岐うどんはセルフ形式や製麺所タイプが知られてブームになりましたが,香川県民はこういう店を他県からのお客さんに見せるのは恥ずかしい,とか,失礼だと考えていました。嘘じゃありません。お客さんを連れて行くうどん屋は「接待うどん」と呼んで区別していたくらいです。

ご当地ラーメンを無理矢理作るくらいなら,こういう飾らないラーメンをもっと見直すべきでしょう。

難点といえば,手間も材料もこだわるラーメンと同じ値段まで高騰していることでしょうかね。さすがにレトロタイプ700円はちと高いです。

そんななか,コストパフォーマンス最高の「をっちゃんラーメン松江西尾インター店@松江市西尾町」。「ラーメン480円」はサッと食べられて便利。小腹がすいたのなら「す~麺320円」。

今日はラーメン大盛580円也。